お店を管理し、利益を上げていくのには「店舗の様々なところにまで目を行き届かせる」
これが飲食店の利益を上げるのに最適な行動と意識です
利益を上げるには、、、
「売上アップ→利益アップ」
「管理コストダウン→利益アップ」
大枠でいうとこの二つですね
今回は後者のお話です
後者の「管理コストダウン」には「コストを下げるという意識レベルを高く持つ」こと非常に重要です
ではどうすれば、管理コストを抑える意識レベルをどのように高く持つことができるのか?
★無駄に消えていく食材に関するロスを自分のお金として見る
★食材ロスが出たらその金額をイメージし、その金額を自分の財布から仕事が終わったら自腹で払う、と過程で自分に言い聞かせる
これを毎回意識してください
かなり効果的です(笑)
食材ロスへの意識が上がれば、色々なことが見えてきて、気づかぬうちに「コスト管理達人」に近づいていきます♪
食材ロスを完全に掌握したとき、どのような目線が生まれてくるのか?
●なぜロスが起こってしまったのか?原因を考えるようになる
→ この考えがその他コストにもじわりじわりと効いてきます♪
●消耗品一つ一つまでもがお金に見えてくる
→ 消耗品費 減
●お客様用品(おしぼりやカスターの付属品)にも無駄なロス出したくない
→ 消耗品費/衛生費 減
●ユーティリティー(電気/ガス/水道)の無駄にも気づき始める
→ 水道光熱費減
●店舗稼働計画(シフト)の無駄にも意識が働き始める
→ モデルワーク変更に伴う人件費 減
●新人教育に時間がかかりすぎているのにも気づき、これを改善し始める
→ 新人育成マニュアル改善 サービス力 増
●新人マニュアルを変更したので、新人教育がスムーズになる
→ 新人の教育時間減、新人の離職率減 人件費 減
「そこまで意識が変わるか~」って思った方、食材ロスへまだまだ向き合っていませんね(笑)
私が店長時に新人社員へやっていただいていた最初の管理は「ロス管理」です
ロス管理が出来てこれば、コストへの意識が自然と出来上がり、更に、コストを抑えていくために
スタッフとコミュニケーションも取っていくので一石二鳥ってことでそうしていました♪
食材ロスの重要性、その行動から生まれる様々なコストカットは理解できたでしょうか?
それでは、食材ロスの種類と数値を意識した行動の仕方を教えます^^
食材ロスを3つの分類に分けて原因の追究
それでは食材ロスを削減する具体的な手順を紹介します
食材ロスを1円でも抑えていくのですが、一般的に食材ロスは売上対比で3%~5%と
言われていますが、私の経験上5%は高すぎます
食材ロス率の計算方法
食材ロス率 = 売上 ÷ 食材ロス金額
(例) ロス金額【10万円】 ÷ 売上【500万円】× 100 = ロス率【2.0%】
なぜかというと、私がビュッフェのお店をしている時にロスがかなり発生しやすい環境であった時
でも、ロスは5%を切っていたからです なのでロスは3%以内が最低限のルールとして
理解した上で食材ロスの削減に動きましょう
最低限のルールとして3.0%以下ですが、目指すは1.0%以内!
1.0%以内が継続的に出来れば、食材ロス管理レベルは上級者、と言ってよいでしょう
それでは手順を3段階に分けて進んでいきます
食材ロスを下げる4つの手順(ロス率3.0%以下の進む手引き)
①食材ロスを3分類に分けてロスの流れを掌握する
②食材ロスの最小単価(g/cc/ヶ/人前)を算出し、表を作る
③店舗へロス回収箱設置とロス記入表を設置し、記入していく
④ロス金額を随時確認し、なぜロスが生まれるのか原因を探り発生根拠を無くす
これらの手順をきちんと行えば、ロス率3.0%以内は見えてきます
それでは上記の①を細かく分析して、対策を学んでいきましょう!
食材ロス減の手順① 『食材ロスを3つに分ける』
ロスがどのような状況に発生しているのか?
その状況が分かることにより、誰の責任であるのか、が分かり、改善の具体的対策が見えてきます
食材ロス3分類
①テイクミス
・オーダーに入っていない商品を誤って作成
②過剰劣化ロス
・過剰劣化〔在庫/仕込み/発注〕
③自己満ロス
・過度なボリューム ・過度な味付け
基本、この3つに分けられます
この3つは種類が全く違うので、各分類の管理ルールが「いい加減な状態」であるときに発生します
各分類のロス発生状態を認識し、ルールの見直しと改善を行いましょう♪
食材ロス分類① テイクミス
テイクミス=作成ミス です
完全なる作業員によるミスなので、どうしてそれが生まれたのか、それを探れば解決に繋がっていきます
テイクミス
【発生状況】●調理人orドリンカーによる伝票の見間違えによる
【発生理由】●指示伝票(チップ)の伝票整理ができていなかった
●提供済みの指示伝票(チップ)がまだ残った。よって再度作成してしまった
【解決方法】●作成する人へのフォローが弱い(独り立ちが早すぎた)
→独り立ちさせるのにもフォローを入れる段階を明確にすべき
(研修時間、研修卒業試験を入れるのがベター)
●伝票整理のルール、誰が見てもわかる状況ではない(何となく左から…アウト‼)
→お店にもよりますが、何分以内での伝票はまとめてあとは半分より左側
にまとめるなどのルールを制定する
見てもらって何となく気づく方もいるかもしれません
テイクミスは「ミスを犯してしまった人」が問われることがほとんどです
ただよーく見ると「あいつは一人でできるからフォローしなくてもよい」と独り立ちをさせた人、また、ルールが明確になっていないこと原因では?と思うと思います
この視点を持って、改めてお店を見直してください
原因は管理者である自分です。(私はそう言い聞かせます。人を変える前に自分が変わること)
食材ロス分類② 過剰劣化ロス
過剰ロスはまず、3つにわけることで原因がわかり対策が出来てます
過剰在庫、過剰仕込み、過剰発注、皆さん一度は経験があるのではないでしょうか(笑)
もちろん、団長も経験済みです。 自慢できませんね。。。
過剰劣化ロス
過剰在庫(在庫/仕込み/発注)
【状況】●最終的には過剰仕込み/過剰発注を含みむが、お店の定める在庫数より多い状態
【原因】●各食材などの棚割り(商品棚の位置)、規定数、それに向けた発注が不明確
【解決方法】①まずは棚割りをして、保管位置(定置管理)を誰が見てもわかるようにルール化
②繁忙曜日と非繁忙曜日で在庫数を分けて規定数を設置(平日:土日 など)
③②の規定数に合わせて発注、仕込みを行っていく
④③で在庫の実績を随時見直し、②⇔③を月に1度は必ず行う
過剰在庫や過剰仕込みに対して、料理長がスタッフを指導したりするのを見かけたりも
ありますが、それを見かけたら「あなたがルールを敷いてないから、問題はあなたです
自分責任を部下に擦り付けない、メモの準備をしなさい」これで私は解決です( ;∀;)
食材ロス分類② 自己満ロス
自己満ロス、起きないお店には起きませんが、事が起こり始めると結構怖いです
これは本人に悪気はなかったり、意味の解らない正義感であったり、感情が絡んでくるからです
自己満ロス
過度な盛り付け・味付け
【状況】●スープはもう少し多いほうが美味しいでしょ!
●スースはもう少し煮詰めたほうがいいよね! などの勝手な判断
【原因】●決められた味を守る重要性をスタッフが解っていない
●そもそもレシピが「人任せ」になっている
【解決方法】①レシピに「適量」のような表現があれば完全削除(完全数値とする)
②作り手によってボリュームや味が変わると、せっかくおいしいと思った料理も
次回に同じ味を表現できないことは、お客様への最大の裏切り、を理解させる
この自己満ロスは人的要因を占めるため、古株のスタッフがお店の営業の主導権を持っていたり
新米店長の時に起こりやすいですね
人のコントロールが出来ていなければ同じ過ちが起こり続けることを忘れずに解決へ導いてください
食材ロスを下げる4つの手順② 食材ロスの最小単価(g/cc/ヶ/人前)を算出し表を作る
食材ロスの分類ができた時点で、次はそのロスを見える化(数値化)するために、
ロス表を作成します
ポイントとしては、誰もが分かりやすい単位の設定、曜日も入れる、合計値を常に見える化する
表の一例を見てみましょう
表改正のポイントを解説します
B.(A)の赤枠は本来何も打ち込んでいない状態で、紙で記入したものをPCで打ち込み
C.「緑枠」は「青枠」の「一番左」×「赤枠」の日付ごとで打ち込んだ数値
※赤枠に数値を打ち込むと緑の部分にロス金額を出るようにさせる
実際にExcelをダウンロードして数値を触ってみてください♪
ロスを3%以下、最終1%以下にしていくには、とにかく数値を受け止めることです
見て見ぬふりをする、都合の良い言い訳を本人はもちろん、店舗としてもはっきりと
公にしていくことが最も重要です
食材ロスを下げる4つの手順③④ ロス回収箱設置とロス記入表でPC打ち込みで原因改善
ロス管理の資料もできたので、あとは実際に稼働させるだけです
(作成したロス記入表は店舗へ貼りだしましょう)
ロスが発生したときに、毎回ロス表へ記入していると、現実やりきれなくなることもあると思います
その対策として、店舗のごみ箱周辺に「ロス箱」を設置して、ロスはそこへ入れること
それで定時間(例:ランチ終了後、21時、クローズ時)ごとにロス箱に入れられたロスを紙に記入
あとは営業終了後に、PC打ち込みをして「今日のロスはいくらか?」を確認していく
原因に関しては、分類を分けて把握しているので、何を改善しているか、答えはすぐに出るでしょう
まとめ ロスを掌握し3%を以下は誰でもできる
ロスを掌握して3%以下にしよう!は、さほど難しく考えなくても、イメージが
出来たと思います
説明をさせいただいた流れでロスの発生要因、数値、公にする、これはできます
肝に銘じておくことは
「ロスの原因を受け入れて、勇気をもって改善する」
事です。
3%以下、1%以下を実現していこう!!
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